幸運に幸運が重なって、初診日の証明

初診日が20年以上前にあり、ご相談を受けた時にはご本人も初診日がいつ頃か、そしてどこの病院に行っていたのかの記憶も全くなく、障害年金の受給可能性がほとんどないと思っていた案件です。

一度は諦めかけていたのですが、主治医が多くの書類を探し出してくださり、5つも前の初診日にあたる病院名や日付が書かれた本人の日記のコピーを保管してくださっていることがわかりました。

それを聞いてついつい興奮してしまった私。。

20年以上も前の様々な書類を、当時の主治医でない現在の主治医が保管してくださっていたことが奇跡です。

それと同時に、ご本人が一晩中かけて探し物をされて、なんと初診日から全ての病院の診察券が見つかり、診察券にもしっかりと初診日が記載されていました。

またまた興奮する私。。

障害年金の受給可能性がほぼゼロに近かったのに、これでおそらく初診日の証明は出来そうですし、可能性はかなり高くなりました。

こういうことが起こるから、障害年金の業務はやめられないし、毎回新鮮な気持ちになるし、諦めないでよかった~と思うのです。

きっと、この方は神様が「障害年金を受給して、焦らずに治療をしてください」と言ってくださっているのだな、、なんて気さえしました。

ただ、こんな時も、障害年金専門の社労士だからこそ「どのような書類があればほぼ初診日は認められる」というさじ加減がわかり、それを主治医や本人にお願いすることができるのです。

最近はまた初診日が証明できないという方のご相談がよくありますが、受診状況等証明書が取得できずに初診日の証明ができないという場合でも、その案件によってどの程度のものを提出すればなんとか認められるのかという微妙な判断は社労士でないと難しいと思います。

その病気によっても違いますし、20歳前か後かでも違います。

国民年金保険料の未納期間が多い方や、国民年金被保険者期間と厚生年金被保険者期間が入り組んでいるような方でも初診日の証明の困難度合は変わってきます。

初診日が認められなければ「却下」になり門前払いの決定になりますから、しっかりと準備していくことが重要です。

ちなみに、当事務所では初診日の証明が難しい方の場合、

「ここまでするの??」

と年金事務所の方に驚かれてしまうくらいに、念には念を入れて準備をしています。

腎臓移植をされた方の障害年金

たまたま腎臓移植をされた方からのご相談が何件がありましたので、誤解されがちなことや気をつけていただくことを書いてみます。

腎臓移植を受けたと聞くと、相当に重症であると通常は感じますので、当然障害年金は簡単に受給できるのではないかと考えがちです。

しかし実は腎臓移植をされた方が必ずしも障害年金を受給できるとは限りませんし、仮に受給できたとしてもずっともらい続けることができるとは限りません。

腎臓がんの方や末期腎不全の方が人工透析でも対応できないような場合に腎臓移植を選択されますが、人工透析をされている方は障害年金は必ず2級に認定されます。

それは障害認定基準に、「人工透析施行中のものは2級と認定する」としっかり明記されているからです。

そして、人工透析をしている限りはずっと2級の障害年金をもらい続けることはできます。

しかし腎臓移植に関しては、障害認定基準上で等級の明記はありません。

腎臓移植の取扱いは、

ア 腎臓移植を受けたものにかかる障害認定に当たっては、術後の症状、治療経過、検査成績及び予後等を十分に考慮して総合的に認定する。

イ 障害年金を支給されている者が腎臓移植を受けた場合は、臓器が生着し、安定的に機能するまでの間を考慮して術後1年間は従前の等級とする。

となっております。

ということは、人工透析をしている方のように必ず2級に認定されるわけではなく、腎臓移植をして数年経ち、検査成績や症状が安定していれば3級にも認定されない可能性はあります。

また、人工透析をしながら正社員として就労している方であっても障害年金は2級を維持できますが、腎臓移植をして就労ができていたり日常生活の支障もあまりないような方は2級に認定されない可能性はとても高いです。

腎疾患を含めて他の内部疾患は同様のことが言えますので、何となく障害年金がもらえそうと考えて請求をするのではなく、しっかりと受給の可能性があるのか、あるのならどこに気をつけるべきかを考えて請求していく必要があります。

また、病院の方は障害年金の専門家ではありませんので、少しでも不安に思われている方は社労士にご相談することをお勧めいたします。

仕事の合間に個展へ

仕事の合間に、事務所の近くで開催されている個展に行ってきました。

いつもお世話になっている心理カウンセラーさんのお兄様が海外でも活躍されていらっしゃるアーティストの方で、光をテーマに作品を出されています。

私は絵に疎いのですが、鮮やかだったり、儚く優しい印象だったり、心に響く作品ばかりでした。

少し前から私自身どういうわけだか色というものに敏感で、どうしても今日は赤を身につけたいと強烈に感じたり、以前は好きではなかったブルーに目が行くようになったり、心の変化を感じていました。

色って、その時の自分の心の状態を表しているんだな~と、とても興味深くて色彩についてちょっとだけ勉強してしまった程です。。

余裕が出来たら色についてもっと勉強してみたいなと思ったりしています。

お近くにいらっしゃることがあれば、ぜひ!

たかが受診状況等証明書、されど受診状況等証明書

例えば、障害年金の請求代理を社労士が受任しなければ難しい時というのは大きく分けると以下の2つです。

①初診日の医療機関にカルテがなかったり、医療機関がなくなっていたりして、ご自分ではどうしても初診日の証明ができない場合。

②障害の程度をしっかりと診断書に書いてもらうことが難しい場合や、障害の程度が基準に該当するかどうか微妙な場合。

しかし、社労士が障害年金の業務を進めていく中で、上記①や②にも該当しないにも関わらず困難にぶつかることが多々あります。

初診日の証明をするために必ず受診状況等証明書を取得しますが、病院から受診状況等証明書を書くことを断固拒否された方もいらっしゃいます。

ある病院では、患者さんが2回しか診察を受けておらず、そのまま他の病院に勝手に移ってしまったから絶対に受診状況等証明書は書かないとか。

またある病院では、受診状況等証明書のフォーマットが気に入らなくて(要は、書きたくない欄がある)、病院としては証明をしたくないとか。

一般の方がこのように病院から冷たく断られてしまったら、強く言い返すこともできないし、なす術がないですよね。

初診日の病院で受診状況等証明書がどうしても取得できない場合には、その次に受診した病院で受診状況等証明書を取得することになり、そこでも取得できなければまたその次、、というように受診状況等証明書が取得できるまでそれを繰り返すことになりますが、特にこのような場合に

「うちの病院が初診日ではないので、受診状況等証明書は書きません」

と言われたことがあります。

それをどうにか説明して理解していただくまでに、電話で30分以上も費やし、やっとのことで受診状況等証明書を書いてもらいましたが、これが一般の方だったらどうなるのでしょう。

相当なストレスですし、結局は病院の方に丸め込まれて受診状況等証明書を取得することを諦めてしまうかもしれません。

実際に、当事務所にはそのように一度は諦めてしまった方からのご依頼もよくあります。

本来はこんな形で病院が障害年金に必要な書類を拒むことは許されないですし、そのせいで障害年金をもらうという正当な権利を行使できないなんておかしいです。

でも現実はこういうことは頻繁に起きており、やっぱり障害年金を受給するということはハードルが高いとつくづく感じます。

また、最近ご相談くださった方の中で、他の社労士に依頼をして受診状況等証明書が取れなさそうだからという理由で途中で業務を放り投げだされた方がいらっしゃいました。

詳しくお話を聞くと、カルテは破棄されていても他のデータでは受診の記録が確認できるとのこと。

こんな状況、私の事務所だったら「ラッキー!」と思ってどんどん進める案件ですが、こんなことで諦めてしまう社労士がいるんですね。。

障害年金を専門としている社労士ならば、考えられるあらゆることを試して、駆使して、それでなんとか受給に繋げることが使命なんじゃないかな。

ネット上には、障害年金専門社労士のサイトは数えきれないほどありますが、決して同じ知識・スキル・信念ではないことを踏まえて選んでみてください。

てんかん・発達障害・人工透析のご相談が毎日数件あります

ゴールデンウィーク中にメールでお問い合わせいただいていた方の対応や、今ご契約中の方の書類を年金事務所に提出したり、あっという間に時間が過ぎていきます。

以前から私の事務所にはてんかんの方からのご依頼がとても多いのですが、連休中からてんかんの方からのご相談がひっきりなしでちょっと驚いています。

それも、やはりてんかんの大発作の回数が少ない、障害年金がもらえるかもらえないか微妙な方からのお問い合わせが多いです。

障害認定基準では、例えば2級は転倒する発作が年に2回以上とはありますが、てんかんの方はそれだけで障害年金がもらえるのだと勘違いされている方がほとんどなのです。

障害認定基準の最も大切な部分を見逃していては、障害年金はもらえません。

・十分な治療にかかわらず発作が抑えられない
・日常生活が著しい制限を受けるもの
・その発作の重症度
・発作頻度
・発作間欠期の精神神経症状や認知障害
・どのような社会的不利益を被っているのか
・社会的活動能力の損減

によって、総合的に判断されます。

だからこそ、てんかんの発作回数のみでは判断できないのです。

私としては、精神の障害の中でうつ病や発達障害よりもてんかんの請求のほうが難しいと思っています。

また話は変わりますが、私の事務所では人工透析の方からのご依頼もコンスタントにあります。

人工透析の方の難しいポイントといえば、「初診日の証明」に尽きますよね。

人工透析をされている方は、初診日からの病歴が長期に渡ることが多いので初診日に受診していた病院のカルテが破棄されていて受診状況等証明書が取得できないということでご依頼があります。

逆に言うと、人工透析で初診日の証明が簡単にできそうな方は社労士に依頼する必要はありません。

私の事務所では、社労士に依頼する必要のない方に関しては、ご自身で簡単に請求できますと正直にお伝えしております。

それでも不安だから、、とご依頼をしてくださることもあるのですが、社労士に相談をする場合には、

「自分で簡単に手続きができそうなのか」
「社労士に依頼したほうが良い案件なのか」

を聞いてみるといいかもしれません。

発達障害の方と接していつも感じる素晴らしいところ

私の事務所には発達障害の方、中でも「他の社労士事務所から依頼を断られた」発達障害のお客様が多いです。

障害年金がもらえるかもらえないかのボーダーラインの方は、たぶんほとんどの事務所で断られてしまうのでしょうね。

発達障害の方と初めてお電話でご相談を受けたり、その後ご面談をしたりする場合、発達障害の方のほとんどはとてもとても緊張されていらっしゃいます。

一生懸命に話そう、伝えよう、自分のことを理解してもらおう、って。

それと同時に、こんなこと言ってもいいのかな、今自分は失礼なことをしていないかなって、心配そうな表情も見受けられます。

今までの社会での生きづらさや、他人からの心無い態度によってたくさん傷ついた分、私にも拒絶されないか心配している様子が痛いほど伝わってきます。

発達障害と一言で言っても、様々な種類があり、それぞれに苦手なことや得意なことは全然違ったりしますが、共通するのはとても繊細で礼儀正しくて、とても他人に気を使っているところなんじゃないかと思います。

他人に気を使っているのに、その方向がずれていたりすることが自分でわからずに苦しんでいらっしゃいます。

私はどのお客様とお会いする時にも、「私はあなたの敵ではないし、どんなことでも受け入れます」という態度を心がけているのですが、
発達障害の方に対しては、より安心してリラックスしてもらえるようにと考えています。

そして、障害年金の請求という観点においてはその方が出来ないことや苦手なことだけを聞き出して理解すれば良いのだけど、私はその方の長所や得意なこともなるべくなら見出したいと思って業務をしています。

そんな心がけが功を奏しているのか、最初は私と話すことも緊張してしまう発達障害の方も、障害年金の業務を進めていくうちに、心を開いてくれるのです。

「僕、絵が得意なのでスケッチブック持ってきました!」

って、プロ並みの絵を私に見せてくれたり、

「こんなことに気付く石塚さんって、素晴らしいと思います!」

と、突然私の無意識でしている行動を褒めてくださったり。

こういうのって、心から嬉しくなります。

今の世の中、なかなか簡単に人を信用できなかったり、自分の素を出せなかったりすることが多いと思うのです。

人を信用するということは、後で自分が傷つくリスクを負うということだから。

だからこそ障害年金の請求代理というご縁で出会った方には、信用してもらいたいし、信用していただけてやっと任務を果たせたかな、、って思ったりします。

つい最近もお客様との関係でちょっと嬉しいことがあり、私の方向性は間違っていないのかもと気付かせていただきました。

障害年金と裁判について

ゴールデンウィークの真っ只中ですが、皆さまいかがお過ごしですか?

私はといえば、うちの犬を病院に連れて行ったり、溜まっている読まなければならない本を読んだり、普段できていないことに時間を使っています。

さて、本題。

障害年金と裁判について、お客様の意識が少しずつ変わってきたなと感じていることを書いてみます。

障害年金の裁定請求(最初の請求)をした結果、決定に不服がある場合には審査請求、再審査請求をすることになります。

再審査請求をしても納得できる決定(容認)ではなかった場合、それで終える方がほとんどでした。

しかし、再審査請求を経て、裁判を考える方がじわじわと増えていると感じています。

私の事務所にも、

「再審査請求をしたけれどダメだったので、弁護士さんを紹介してもらえませんか?」

というようなご相談がたまにあり、障害年金を請求する方のどうしても諦めきれないという気持ちが伝わってきます。

裁判をした場合のメリットは、「障害年金制度をよりよく変える」という意味ではとても大きいですし、社会的意義もあります。

実際に裁判をしたからこそ、障害認定基準を変えることができた例もあります。

また、例えば通常は相当因果関係はないとされる疾病で初診日が認められた裁判例や、20歳以後に初診日があるにも関わらず発病は20歳前だからと20歳前障害が認められた裁判例等、裁判だからこそというケースも散見されます。

私の事務所でよくあるのは、年金事務所の方が間違った案内をしたために障害年金をもらい損ねたというご相談です。

この場合は審査請求か再審査請求で信義則違反として認められることもありますが、認められなかった場合には裁判も視野に入れたほうがいいと考えます。

ただ、費用も時間もかかりますし、裁判をしたら認められるというわけではありませんからそれなりにデメリットもあるでしょう。

私が受けるご相談の中では、「社労士が再審査請求までを見据えてもおそらく認められないだろう」という内容でも、「裁判を見据えるのならやってみる価値はあるのかも」というものも稀にあります。

その場合も、最初の請求~審査請求~再審査請求の提出書類はしっかりと作っておくべきで、それを持って受任してくれる弁護士に繋ぐことが望ましいです。

最近では障害年金に力を入れている弁護士さんも増えてきているようですので、社労士がやるべきこととできることを最大限発揮しつつ、弁護士さんと協力していくというスムーズな流れが出来たらいいなと思っています。

※ちなみに、お問い合わせで「障害年金に詳しい弁護士を紹介して欲しい」という要望にはお応えできません。