障害年金の等級や遡及を指定するお客様

障害年金の請求代理についてご相談を受けていると、たまにこのようなお客様がいらっしゃいます。

「障害厚生年金の2級を絶対にもらいたいんですけど、そちらだったらできますか?」
とか
「事後重症請求だったら自分でできるので、必ず遡及できるのだったら依頼しますけど」
とか。

いやいや、まだ障害の程度や症状、日常生活能力についてまだ何も聞いていないんですけど。。

障害年金は自分が欲しい等級を指定できるものではないし、誰だってできるのなら遡及はしたいに決まっています。

真実を捻じ曲げてまで上位の等級を受給したり、無理やり遡及しようとするのは不正請求になります。

社労士は、というより私の場合は、まず依頼を受ける段階で自分の中ではある程度の結果を想定してから業務を進めています。

お客様のご相談内容を聞きながら、「この障害の程度だったら2級には該当するだろうな」とか「2級か3級か微妙なところだけど、障害厚生年金だからどちらにしても受給はできるだろう」とか「なんとか遡及も可能かもしれない」とか。

そしてご契約後に業務を進めるにつれて、最終的にその方に妥当な等級と遡及について狙う目標を立てるのです。

自分の中では具体的な目標を決めますが、それをお客様に全て伝えることはありません。

障害年金の決定に「絶対」ということはありませんので、決定が出るまでのお楽しみです。

(ほぼ予想以上の結果で、お客様にはお喜びいただいております。)

そうやって業務を進めることで初めて等級や遡及について確たるお話ができるようになるので、そもそも何もわからない状態で等級や遡及の有無をお約束なんてできないのです。

私は割と無理めな目標を立てていくので、だいたい最初に思っている等級よりも上位の等級の決定が出ることも多いですし、遡及できる方は必ずと言っていいほど遡及はできています。

だけど、依頼者のほうから「絶対に2級にしろ」とか「絶対に遡及しろ」と言われるのはどうかと思うのです。

無料相談を受けていて、もったいないな、、と思うこと

障害年金の無料相談を受けていて、心の底から「もったいないな~」とか「自分で障害年金の書類を提出しないでくれればいいな~」と思うことが多々あります。

例えば、

・初診日の証明も問題なく

・障害認定日のカルテも存在し、かつ、当時の障害状態が正しく診断書に反映されることが確実

・今の主治医が障害年金を正しく理解し、かつ、今の障害状態が正しく診断書に反映されることが確実

という方であれば無料相談で私が「受給の可能性はある」とお伝えしたところで、おそらく問題なく障害年金の受給権を得ることができるでしょう。

しかし無料相談を使ってご相談くださる方は、ほとんどが何かしらの問題を抱えています。

そこで、なんとか受給できる方法を考え、遡及の可能性が少しでもありそうな方には、遡及できる条件をお伝えしたりしています。

それでも、緻密に計算し、この資料をこう使えば認定されるかも、、等社労士ならではの経験値で受給の可能性をお伝えしているのです。

ということは、「障害年金専門の社労士であれば、受給の可能性があるかも」ということなんですよね。

だから、「じゃあ、試しに自分で申請してみます!」と楽観的に捉えられて、障害年金の請求をされてしまうと非常に危険です。

例えば初診日の病院のカルテが破棄されている相談者に対し、

「〇〇に関係する書類はありますか?もしあれば初診日を証明できるかもしれません」

とお答えしたとします。

仮にその書類が取得できたとしても、単純にその書類を提出するだけでは簡単に認定されません。

社労士が考える「ひと手間」を加えることによって、認定の可能性がぐんと上がるのです。

その「ひと手間」を加えるか加えないかで結果は雲泥の差。

「試しに自分で申請してみます!」と自力で障害年金の請求書類を提出し、不支給や却下になってからでは遅いです。

特に障害認定日で遡及を考える場合には、診断書の出し直しが相当に難しくなり、初回の請求でしっかりやっていれば受給できたものもできなくなります。

社労士としては、「絶対に自分では請求しないでください」とは言えません。

しかし、障害年金の請求を考えた時に社労士に聞いてみようと思われた方は、少なからず難しい点を抱えているはずです。

障害年金は一発勝負!を忘れないでください。